今回は最初の一歩として、FX、AIとこの講座で作成するものについて紹介します。
前提の知識
まず、簡単に前提知識をおさらいしておきます。
FXって?
まず、FXについて簡単に説明します。
FXとはForeign eXchangeの略で、異なる通貨の売買のことを言います。
円やドル等の通貨を買ったり売ったりすることですね。
じゃあどうやって利益を出すかと言うと、
例えば、1ドル100円の時に1ドルを買って、1ドル110円の時に1ドルを売るとその差額110-100=10円の利益になります。
これが、FXでの利益のあげ方です。
で、以下のようなよく見るグラフがチャート と呼ばれる為替の値動きを記録した図です。
詳細は別の記事で説明しますが、どのように値が推移したかがこの図からわかります。
AI(ディープラーニング)って?
次にAIについて簡単に紹介します。
AIとは、Artificial Intelligenceの略で、日本語で言えば、人工知能 のことを言います。
ロボットやパソコンなどもAIの一種ですね。
AIにはさまざまな種類がありますが、この記事では、AIの中でもディープラーニング を
使いますので、ディープラーニングを紹介します。
ディープラーニングは一言で言ってしまえば、人間の脳の神経回路網を簡易的に人工的にモデル化したニューラルネットワーク を大きくしたものです。
まず、ニューラルネットワークは図式化すると以下のようなネットワークです。
ノードとリンクによるネットワークですね。
で、ディープラーニングは以下の図のように層を増やした もののことを言います。
層を深く(ディープ)したのでディープラーニングと呼ばれます。
上記のようなシンプルなモデルでは、左から入力して、右に結果が出力されます。
簡単にこのモデルの学習の仕方を説明します。
このネットワークに「猫」を学習させる例を見てみます。
まずたくさんの猫の画像とそれ以外の画像を用意します。
そして、各画像に猫であれば猫、それ以外であればそれ以外というふうなデータを作ります。
作ったデータを作って学習させていきます。
まず、画像をネットワークに入れます。そして、左から右に伝搬していきます。
最終的に猫かそれ以外かをネットワークから出力します。
それが間違っていれば、その分だけ修正していきます(誤差逆伝搬といいます)。
上記の操作を何回も繰り返すと、学習していない猫の画像を入れても「猫」と出力してくれるようになります。
これがディープラーニングの基本です。
今回作るもの
まず、今回作るものですが、以下のような物です。
これは、ドル円のチャートです。赤い点が予測値になります。
定期的にチャートと予測値が更新されていくようになっています。
今回はこのアプリを0から作ってみます。
あと、先にいっておくと、予測の精度は低いと思います(笑)。まだ調査していませんが。
ちなみに今回作るAIの仕組みとしては、過去何日かのチャートデータをディープラーニングに入力して次の日(時間)の予想値を出力するようにモデルを作ります。
イメージとしては以下のような感じですね。
このアプリから各自で改良していくことを想定しています。
終わりに
今回はFX、AI、今回作るものについて簡単に紹介しました。
このアプリを作成することで、FX、AI、プログラミング等の基礎知識が身につくと思います。
次回は、今回作成するプログラムに必要な環境の構築を行います。